Galupa86B+
Galupa86B(ガルッパ86B)は8.6ftと9.5ftに可変することができるハードロックショアベイトロッドです。Galupa86Bは日本全国のロックフィッシュやタマンのような根に固執するゲームフィッシュを力でねじ伏せることができるロッドです。
ブランクス設計はロックショアゲームに必要な全体的な粘りと張りを両立させたブランクスにしあげました。張りがあるティップセクションが根がかりをしっかりとかわすことができます。また、
ロックフィッシュ特有のトルクフルな突っ込みをロッド全体が受け止め、主導権を渡しません。
フッキングした瞬間から「やるか」「やられるか」の戦いを制するために開発しました。
Galupa86BはEmpinado91S同様にロックショアアングラーに向けてより安全に
より快適に釣りを楽しんでもらうために開発を始めたロッドです。
今まで諦めていたポイントや躊躇していたポイントにより安全にエントリーできる
マルチピースロッドはロックショアアングラーの大きな味方になると思います。
本気でロックフィッシュゲームを楽しみ、挑戦しているアングラーのために4年の歳月をかけて完成したロッドです。
ロックフィッシュロッドの答え|Story of development
Galupa86Bの開発において1番の問題がティップにどれだけの「張り・硬さ」を持たせられるかでした。
ロックフィッシュを狙う際、根がかりを回避するためにティップの張りは必要不可欠です。しかし、それをマルチピースロッドで再現するとロッド全体のバランスが悪くなり、破損へと繋がっていました。
ロックフィッシュロッドの従来のファーストテーパーでは破損のリスクを回避できないため、ロッド全体のパワー上げ、レギュラーテーパーにするという考えに落ち着きました。
これにより非常に硬く粘りのあるロッドに仕上がりました。さらにロッド自体が突っ張ることもなく曲がるためベイトロッドを振り切れる人が使用すると異次元な飛距離を出すことができます。
8.6ftと9.5ftにした意味|Length
Galupa8.6ftバージョンは、遠投の必要がない状況や足元周りの根を攻める際に最適なレングスです。また、手元重心が好みのアングラーに向けてバランサーウェイトを30g搭載されています。そのため、テキサスやフリーリグのようにリフト&フォールを主体とした釣りにベストフィットするレングスとバランスとなっています。
東北のベッコウゾイやアイナメを狙うアングラーやアカハタ・キジハタを狙うアングラーにとって、ロッドを立てた状態をキープすることは根がかりを回避するうえでも必要不可欠。
8ft前後だと手元重視にはなるが、手前の根を回避できない上に、リフトの高さを稼ぐことができません。逆に9ft台だと弱化の先重りがでてきます。そんな微妙なレングスのもどかしさを解決した長さが8.6ftでした。
Galupa9.6ftバージョンは、ロングキャストが必要となるジグヘッドスイミングに最適なレングスとなっています。オオモンハタやスジアラ、タマンなど70m-80m遠投した先でしっかりと魚にプレッシャーを与え、頭の向きをコントロールできるタフなベイトロッドが今までありませんでした。
ガルッパは幾度となく大型のオオモンハタやタマンなどでテストを行い圧倒的なパワーをブランクスに搭載することができました。
また、ガルッパの延長セクションにはガイドがついておりません。従来のTransシステムは一度ガイドから糸を取り拡張セクションを足さなければいけませんでした。ガルッパは、その場の磯の状況に合わせて瞬時に長さを変更できるようになっています。
快適とは言えない磯場においてレングスを2通り使えるガルッパはストイックにロックフィッシュを狙うアングラーの大きな助けとなると思います。
小さなこだわり|Committed to Quality
グリップエンドの長さとバランスにこだわりがあります。ガルッパ86Bのグリップエンドの長さは365mmにしてあります。これは、根回りを攻める際のショートキャストの際に邪魔にならず、ロングキャストをする際に力を入れやすいギリギリの長さとなっています。また、リアグリップのEVAの長さを従来のセパレートタイプのグリップに比べ長くしています。理由はフッキング時ファイトをする際に脇挟みでのファイトになる場合が多く、その際に滑りにくく脇挟みの力を入れやすくするためにしています。
また、ロックフィッシュゲームにおいてロッド全体のバランスは非常に大切です。特に8.6ftバージョンの際のバランスにこだわりました。
300番台のリールを装着した際に手の平に重心が来るように設計しているためリフト&フォールの釣りをする際に疲れることなく、丁寧にボトムを探ることができます。また、ロッドの角度を常に高い位置に止めておくことができるのでしっかりとバイト後送り込むことができ、フッキング率も向上します。マルチピースロッドでありながら今までのロックフィッシュゲームロッドを超えたバランスに仕上がっています。
ガイドセッティング|Guide Setting
ロックショアのロックフィッシュゲームをする際にベイトロッドを使用する最大のメリットはロングリーダーを入れることができるということです。
Galupa86BはPE5号・60lbリーダーが問題なく2ヒロ入れられるように設定されています。
トップガイドにはKG6番を採用しています。また、そのほかのガイドにはLRVガイドを採用しています。
メインラインとリーダーが太くなるためキャスト時のガイドの負荷が大きくなります。
シングルガイドでは曲がりやすくなり、従来のKWガイドでは先オモリが気なってしまいます。
LRVガイドはその2点を解決しつつRVガイド特有の糸抜けの良さがあるためガイド径を
6番にしても気持ちの良いキャスト感を出すことができました。
Galupa86Bにおけるシーバスゲーム
近年はやっているビックベイトシーバスゲームにおいてガルッパ86Bを使用することも可能です。2oz以上のルアーをキャストし流れが強い場所や遠投が必要な場合においてガルッパ86Bがアングラーの大きな手助けをしてくれます。ロックフィッシュを想定して設計したブランクスがシーバスを強引にストラクチャーから引き離し圧倒的有利な状況でファイトをすることができます。
一般的なベイトシーバスロッドはスローテーパー気味で投げる際にロッドが曲がりやすいセッティングになっていますが、ガルッパ86Bはロッド全体的にハリがあり、パワーがあるのでバスロッドのような感覚でシャープにルアーを投げることができます。
スローなロッドが苦手な方にはしっくりくるロッドに仕上がっています。
フッキングから全てをコントロールしてロックフィッシュを釣りたい。そんな思いから始まった
ロックフィッシュ用のマルチピースロッド計画。
ティップ先まで固く、強く。理想が高すぎたために
一度は挫折しかけたガルッパ開発でしたが、4年目に
してようやく理想通りのロッドが仕上がりました。
問題となっていたのが、ティップまで固くすることによる他のセクションに負担がかかり破損に繋がる。
張りを出し固くすればするほど、どこかに歪みが
生まれてしまう。
何度もブランクスを変え、テストを行った。
テストを行う中でたどり着いたのが、究極のファーストテーパーを突き詰め、通り過ぎてレギュラーに
曲がるロッドだった。
根がかりや感度を重視するにはティップがルアーの
重さに負けてはいけない。
フッキングから打点の高いポジションでファイトを
開始できるティップからベリーにかけてのパワー。
そして、強いツッコミにもしっかりと耐え魚を
浮かせられるバットセクション。
全てを理想通りにできたのが「ガルッパ86B 」だ。
私自身、ロックフィッシュの醍醐味はフッキングしたときの手元に伝わる重量感とその直後から始まる
ファイトだと思っている。
それらをロッド全体で受け止め、フルドラグで楽しむことこそがハードロックフィッシュゲームだ。
山根正之
数多くのロックフィッシュを狙うことができる九州エリア。
ハイシーズンともなると、自分もロックフィッシュを狙って足繁く磯に通う。このガルッパにはロックフィッシュを狙うために必要な要素がしっかりと備わっている。
まず、ロッド全体から特にティップ部のハリのある硬さ。
ボトム感知力もさることながら、ハリのあるロッドから繰り出されるルアー飛距離は圧巻。ショアから他のアングラーがルアーを届かせることが出来なかったポイントにルアーを送り込むことが可能になり、魚からの反応も増え、大きなアドバンテージとなっている。
次にフッキングしてから、曲がりつつ、ボトムから魚をはがし浮かせるパワー。
スジアラやアカハタ、オオモンハタ、南方系のタマンなどは
フッキングしてから瞬時に魚の頭をアングラー側に向けないとブレイクの可能性が非常に高くなる。ティップが入るような
柔らかいロッドではキャッチ率は自ずと低くなり、
かと言って棒のようなロッドであればアングラー側への負担は非常に大きい。そう言った部分を解消するための
レギュラーテーパーとなっている。
そして、取り回しの効くレングス。96Bは九州における
スジアラ・大型ロックフィッシュ、タマンなどを狙うのに
最適なロッドになっており、ロッドを立ててボトムの
リフト&フォールで攻め続ける釣りでも、疲れにくい軽さと
レングスになっている。
ルアーウエイトは30g〜60gが非常に気持ちよくキャストでき、テスト段階からこのロッドが生み出す飛距離とパワーで
多くの魚をキャッチすることができた。
まさに、力こそ正義!
そんな言葉が似合うロッドに仕上がっている。
馬場走