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ピーコックバス

Peacockbass

総称:ピーコックバス (アイポッドシクリッド、ツクナレ)

学名:Chicla temensis

IGFA:世界記録29 lb 1 oz(13.19 kg)Santa Isabel Do Rio Negro, Amazonas, Brazil

分布

南米のブラジル、ガイアナ、コロンビア、ベネズエラなどを中心に広く分布。熱帯地域の気候に順応し、アメリカではフロリダをはじめ、ハワイなどにも分布する。アジアでは台湾、シンガポール、マレーシアなどに放流個体が​繁殖していることが知られている。

*…シンガポールのピーコックバスが生息する貯水池、河川では、規則でフィッシングエリアが非常に限られている。

概要

熱帯魚業界でアイスポッドシクリッドと呼ばれ、尾鰭の付け根付近にクジャクの羽の紋様があることからピーコックバスとも言われる。現地名はツクナレ。

バタフライ(C.ocellaris)

南米アマゾンを生息域とするシクリッドの大型種で最大魚となるキクラテメンシスは80cm程度まで成長する。一般的に釣りやすい個体はアスー(C.temensis)とバタフライ(C.ocellaris)である。

アスー(C.temensis)

これらはブラジルやガイアナ、コロンビア、ベネズエラなどに生息している。

現在は熱帯魚の放流や移植により、ハワイやグアム、フロリダなどのアメリカ圏からシンガポール、マレーシア、台湾など多くの熱帯域で自生している。

婚姻期のオスにはオデコに特徴的なコブが出現し、厳つい様相となる。キクラテメンシスの幼生期はパッカと呼ばれ、その特徴的な縦縞が消えるとアスーと呼ばれる。

パッカ

パッカからアスーへの遷移

アスー

​ピーコックバスの生態はまだまだわかっていないことが多い。2009年に9種追加されて学術的な定義としては15種ということになる。最初にキクラ・オセラリス、テメンシス、オリノセンシス、モノクルス、二グロマキュレータの5種類が1800年台に登録され、インターメディアが1971年に登録されていた。

2006年に追加で9種類がキクラ属に追加された。

学名:C. jariina (Kullander et Ferreira, 2006)

学名:C. kelberi (Kullander et Ferreira, 2006)

学名:C. melaniae (Kullander et Ferreira, 2006)

学名:C. mirianae (Kullander et Ferreira, 2006)

学名:C. pinima (Kullander et Ferreira, 2006)

学名:C. piquiti (Kullander et Ferreira, 2006)

学名:C. pleiozona (Kullander et Ferreira, 2006)

学名:C. thyrorus (Kullander et Ferreira, 2006)

学名:C. vazzoleri (Kullander et Ferreira, 2006)

まだまだ、分類が出来ていない種も多く存在する。もちろん生息域はブラジル、コロンビア、ベネズエラ、ガイアナなどの水系を中心に散らばっている。

南米は危なくなく行くことも出来るが、南米はちょっと。。というアングラーにはピーコックバスを釣りたいのであればフロリダのボートゲームがおすすめだ。

フロリダはオカッパリでも60cm級が釣れるが、ワニが普通にいるので注意してエントリーして欲しい。

フロリダでの一匹。夜はライトを照らすとワニが多く潜む

釣り方

ピーコックバス釣りの大半がボートフィッシングによるもの。基本的にはストラクチャーやブッシュに潜んでおり、物陰からベイトフィッシュがくるのをひっそりと待っていることが多い。

一方で魚が豊富にいるエリアでは40cmくらいのベイトを背中を出しながら追いかけているのを目撃することもある。アマゾンではピーコックバスも川イルカに捕食されるケースもあるため、基本はオープンウォーターではなくストラクチャーゲームが基本である。

ストラクチャーからピーコックバスの反応が無かった場合は​オープンエリアからの誘い出しも是非やってみて欲しい。

 

オープンエリアで水面爆発してバイトしてきた1本

ピーコックバスの釣り方はペンシル、スイッシャーからミノー、ジャークベイト、スピナーベイト、フェザージグなどルアーは様々だ。

そのシチュエーションや国に合わせたパターンがある。シビアなシチュエーションや大型はそれなりのパターンが存在する。

一般的なブラジリアンペンシルであるKV社のジョーペピーノやヘドンのザラスプークはパニックアクションやドッグウォークで面白いように水面爆発してくる。他にもデコント社のビルータなどが秀逸。

​他にもNelson NakamuraのQueenなどもおすすめだ。

これらの商品については冒険用品のHPに詳しく使い方などが記載されているのでチェックしてみて欲しい。

スイッシャーはハイローラー社のリップローラー。

このリップローラーの集魚力は圧倒的であるが壊れやすいので予備は必要だが、絶対に1本は持っていきたい。

そしてここからはあまりアマゾンフィッシングで使われていない​おすすめのルアーを紹介していきたい。

1.MangroveStudio マヒペン

マングローブスタジオのマヒペン127F。​ウエイトは28gあり、遠方で水面爆発をしたターゲットを狙い撃ち出来るスペックを持ち合わせている。

また、ソルトウォーター仕様であることから比重が高い。丁寧にアクションをさせるとトップをパニックアクションで口にあるカップでスプラッシュしながらターゲットにアピールさせることが出来る。

一方で少し強めにアクションをさせるとそのタイミングから比重が高いため水面に潜り始め、水中をダートし始めるのだ。途中まで追いかけて来たがバイトしてこないターゲットに口を使わせるには最高のペンシルだ。トップで寄せてダイブして食わせるというマニュアルな使い方が出来るのがこのマヒペン。

騙されたと思って1本持っていって欲しい。​期待に応えてくれるはずだ。

2.BlueBlue SNECON130S

ブルーブルーのスネコン130S。

このルアーも飛距離とマニュアル感満載のルアーだ。ボート後方から遠方のポイントを狙え、レンジもアクションも全てマニュアルでコントロール可能なルアー。

パニックアクションもジャークでのアクションにも​対応した非常に使いやすいルアーだ。​さらにライトウエイトだとさらに使いやすいのだが。。

3.HalcyonSystem gozzo12 829

ハルシオンシステムのゴッツォ829。

これはパニックアクションを演出するのに最高のミノー。潜るためのリップではなく、パニックアクションを出すためのリップがついている。

​ダート幅とキレの良さでスレたピーコックバスに最適な1本。

タックル

ピーコックバスと一言で言ってもサイズも様々、そして何より他のターゲットも釣れてしまうのがアマゾンだ。

レコードクラスのピーコックバスから手頃サイズのピーコックバス、そしてさらに小型のピーコックバスやフィッシュイーターなど様々だ。​LateBloomingsはレコードクラスから手頃サイズをターゲットに​作られたロッドだ。

1.モンスタークラス対応

ロッド:6ft以下のベイトロッドMH-XH

リール :バス用ベイトキャスティングリールS社200−300番HG

メインライン: PE5−8号
リーダー: 80-130 lb

LB510.png

この手のサイズのターゲットを狙う場合、50−130g程度のルアーを使うこともあり、ヘビータックルが必要となってくる。

また、バットが強いロッドが要求され、全体的に曲がるロッドは使いづらい。理由としては掛けてからターゲットを可能な限り止める必要性があるためだ。そのためリールについてもUSシマノのトランクス300番代、USダイワのLEXA300クラスのリールが必要となってくる。

ルアー:ハイローラー社リップローラー、リバーツーシー社ワイドグライド200SS、

​ラパラ社サブウォーク

 

2.60cm位までの手頃サイズ

ロッド:6ft以下のベイトロッド/スピニングM-MH

リール :バス用ベイトキャスティングリールS社200番HG

メインライン: PE3−4号
リーダー: 40-60 lb

Pulchra62B.png

手頃サイズのピーコックバスは強めのバスタックルクラス。しかし、このタックルに求められるのは操作性とやはり​バットパワーだ。

ピーコックバスを狙っている際にカショーロやタライロンなどもバイトしてくるのはよくあること。それに対応出来る強さは必要だ。

ルアーのアクションやスピーディーな釣りに対応するためには圧倒的にハイギアリールが有利だがローギアリールでも構わない。

トップが中心になる釣りでもあるので自分がキャストするペンシルを思ったように動かせるロッドを​選ぶのが快適に釣りをするための必要条件なのかもしれない。

 

3.40cm位までのさらにお手頃サイズ

ロッド:6ft以下のスピニング/ベイトロッドML-M

リール :バス用ベイトキャスティングリールS社200番HG

メインライン: PE2号
リーダー: 20-40 lb

BT62Simg.png

さらにお手頃サイズはどんなロッドでもOK。​PE2号でスピニングの方が面白いかもしれない。

​この手のロッドがあるとさらに南米の釣りが面白くなるかもしれない。

 

豆知識

ここではワイヤーリーダーとスナップについて。

ワイヤーリーダーはピラニアやカショーロなどが多いエリアで小さいルアーを使うためには必要だが、それ以外は不要だ。通常はルアーの操作性やアクションに影響するために不要。沢山釣れすぎて困る場合はワイヤーリーダーをいれることで手返しがよくなる。

またスナップに関してはバラマンディ同様に破壊されることが多いため、ソリッドリングとスプリットリングの組み合わせがベストだ。遠征先まで行ってスナップ破損で魚がとれないのは笑えない。多少面倒ではあるがスプリットリングを用いた方が良い。​もちろん小型のターゲットにはスナップでもOKだ。

 

ギャラリー

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